カナダの薬学会は出会いの場 -PharmacyUに参加してきました-

今回は、カナダの薬学会「Pharmcy U」に参加してきたので御紹介します。

「Pharmacy U」とは、どのような学会か?

「Pharmacy U」は、カナダの薬剤師向けの学会の一つで、人気のある学会の一つです。

毎回、開催される都市が異なり、今回はVancouverのConvention Centerで開催されたので

この学会は、ビジネスと薬学をテーマにした、より実践的な薬局でのプラクティスに特化しています。

したがって、参加者は薬剤師だけでなく、薬局のオーナーやテクニシャンの方も参加していました。

日本の学会との違い

この学会と日本の学会との大きな違いは、「他の参加者との交流の場が非常に多い」ということです。

まず食事は、朝と夕は立食パーティー、昼はテーブルでのコース料理(数品のみ)であり、同じテーブルについた方と色々と話をする機会がありました。

また、実際の講義では、隣の席に座っている参加者と話をする機会が多くあり、学会を通して、隣の州であるアルバータ州の薬剤師、他の薬局のテクニシャン、中国出身の薬剤師の方などを情報交換をすることができました。

Pharmacy U の学会の様子。会場は丸いテーブルのみであり、会話がしやすい。

 

この学会の議題や興味をもったこと

今回の学会の議題は、「グーグル VS 薬剤師」、「テクニシャンの役割を最適化する方法」、「Point of care testing in the community pharmacy」、「旅行医学と薬剤師」、「バイオシミラーについて」などがありました。

その他のagendaはこちら: http://pharmacyu.ca/pharmacy-u-vancouver/agenda-education-vancouver/

今回、私が聞いてきたトピックの中でも、一番面白いなと思ったのが、「point of care testing in the community pharmacy」です。

Point of care testingとは

「Point of care testing」とは、Bedside testingとも言われ、患者の近くで実施することができる簡単な試験です。

例えば、血糖測定や尿検査用紙、ケトン体チェック、妊娠検査器などが例としてあげられます。

今回の講義では、これらの機器の種類がもっと増え、コミュニティ薬局の薬剤師によって実施できる領域が増えていくだろうという話でした。

今後、発売が注目される機器としては、ヘリコバクター・ピロリ、A型溶連菌感染症、コレステロールや心房細動の検査キットです。

これらの機器が開発され市場に下りてくることによって、「コミュニティ薬局のレベルで」治療できる領域が増えることになります。

例えば、ヘリコバクター・ピロリの検査キットが薬局で購入できるようになったと仮定してみましょう。

これまでのカナダのプラクティスでは、1)胃のむかつきがある  2) NSAIDSを服用していない 3) 胃酸の逆流がない の3つを同時に満たす場合、ヘリコバクター・ピロリ感染の可能性があるということで、全ての患者を医者に送っていました。しかし、これらの送られた患者のうちの全員がヘリコバクター・ピロリの感染ではありません。

実際に紹介されていたパイロットスタディーは下記のwebsiteに一部紹介されています。

https://www.pharmacists.ca/cpha-ca/assets/File/news-events/Point-of-care%20screening%20programs%20in%20community%20pharmacy%20practice_Papastergiou_DN_Final.pdf

15人の対象患者にヘリコバクター・ピロリのキットを使用し、6人(40%)が陽性であり、8人(60%)が陰性であった。

陽性患者→医師受診を推奨→ 除菌療法

陰性患者→H2ブロッカー、PPIなどのOTC使用を提案

結果として、必要な患者だけが病院に受診することになり、医師の負担を軽減と患者の利便性に繋がったと考えられます。

今回はざっと紹介しましたが、「Point of care testing」については今回、ざっと説明しましたが、また別の記事で詳しく書きたいと思っています。

以上、今回は学会報告でした。

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