カナダの薬剤師の効果的な卒後教育の方法について

日本の卒後教育とカナダの卒後教育

日本で、かかりつけ薬剤師になるための要件に「研修認定薬剤師であること」が含まれています。

国は、将来、全ての薬剤師をかかりつけ薬剤師にすることを検討しているので、この「卒後教育」を受けることが薬剤師免許更新の必須の要件になる可能性があります。

私が日本で病院薬剤師をしていた時、仕事終わりや休日に製薬会社の勉強会や、年に一度の医療薬学会などを受けて、点数(シール)を稼いでいたのを覚えています。

点数のために、あまり興味がなくても勉強会に参加した記憶があります。

そこで今回は、薬剤師免許を取得した後、カナダではどのようなContinued Education (継続教育、卒後教育)を受けているかについて紹介したいと思います。

(卒前教育: 海外の大学卒の薬剤師のためのCP3コースについての記事はこちら)

免許更新にContinued Educationの提出は、義務化

薬剤師のライセンスは1年毎の更新制です。

その際に求められるのが、毎年、最低15時間のContinued Education(継続教育)と、最低6つのLearning Recordsです。

日本の研修認定制度も初回は4年以内で40単位、その後は3年ごとに30単位で更新となっていますので、そこまで時間数は変わらなさそうですね。

しかし、実際の「学習方法」が少し異なっていますので、実際に見ていきたいと思います。

 

カナダの卒後教育はなぜ効果的と言えるのか?

教育という言葉を使いましたが、実際には、薬剤師自身が、

「Plan(計画)」、「Act(実行)」、「Reflect(反映)」の3つのステップを踏み、学習するテーマを自己で選択します。

ただ単純に、講義を聞いたり本を読むなどのインプットのみの勉強ではなく、その後、どのように実際の業務に反映させるのかを考えたアウトプットを念頭に置いた学習方法であることが、大きな違いです。

Learning Recordsの提出例を使って見ていきましょう。

①Plan(計画)

1.what is your learning goal?

学習のゴールを設定します。この例では、COPDを持つ患者の治療目標について知る、重症度分類、それらに基づいた治療法を学ぶことが目標となっています。

2. Identify your primary motivation in choosing this learning goals.

なぜそのゴールを設定したか、理由について記載します。この例では、患者や他の医療従事者からの質問を受けたためと回答しています。

 

②Act (行動)

  3. What were your learning activities?

目標を達成するために、実施したことを記載します。

COPDについてウェブレクチャーを受け、また自分でガイドラインや教科書を確認しました。

 

③Reflect (反映)

 

4. What did I learn in relation to my goal and /or how will/have I used this learning?

立てた目標について学んだ内容、またはそれをどのように実践で使ったのか、記載します。

COPDのステージ分類、重症度に基づいた治療プランなど。そして、実際にCOPD患者の効果、安全性、アドヒアランスについてのモニタリングプランを作成するのに役立てたと記載してあります。

(モニタリングについては、ファーマトリビューン誌さまで以前に記事を書かせて頂きました。)

5. What future learning goal did this activity trigger for you?

今回の学習で、新たに今後の学習目標を持ったか?

ERで息切れの症状をもった患者をCOPD患者と見分ける方法について

6. My personal notes on this activity.

その他に感想や記録に残したいことをここに記載します。

 

今回の記事のまとめ

カナダの薬剤師は、免許更新のため、Continued Education(継続教育)の提出が毎年必要です。

提出方法は、Learning Recordsの様式で「Plan」「Act」「Reflect」に基いて書く。

実践に基づいたアウトプットを前提にした勉強であるので、効果的な学習方法といえる。

 

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