カナダ薬剤師情報

カナダの薬剤師になるための参考書2

今回もカナダの薬剤師になるために役立つ参考書を上げていきます。
①Canadian Pharmacy Exams MCQ Review written by Dr. Fatima Marankan
いわゆるファティマさんの本。実際のMCQのようにMultiple Choice形式の問題が沢山のっている。試験形式に慣れるという意味合いでは良いが、解説はそこまで詳しく書いておらず、自分で詳しく調べる必要がある。また、最新のガイドラインや治療に則っていない場合もあり、自分で新しくそれを調べていく作業が必要である。また、中に含まれている問題の難易度についてだが、実際のMCQよりも基本的な問題が多く、深く考えさせるような複雑な問題はない。この本をカバーすれば十分だとは少し言えない、というのが筆者の率直な意見である。
②CPS (Compendium of Pharmaceuticals and Specialities)
いわゆる添付文書集である。日本で言えば、治療薬マニュアルなどと同じ本である。この本を勉強のために1ページ目から読んで使うということはせず、あくまでReferenceとして辞書のように使う。各薬剤の詳細について知りたい場合にこの本を使用する。OSCEでは、この本を使いこなす事が求められるため、書かれている形式について慣れておく必要がある。デメリットとしては、この本は非常に重く携帯性が悪い。2015年から2冊に分かれたため、更に不便にはなったが、CP3コースやOSCE対策という意味合いでは購入する必要性が出て来るだろう。

 

 

③Rx Files (Drug Comparison Charts)

 カナダの薬剤が、薬効や疾患毎に分類されている。用法用量、使用可能な規格、副作用、薬価、その薬剤のアウトカム、それをサポートするRCT、相互作用、カウンセリング(服薬説明)をする上でのポイントなど、が事細かに記載してある。同じ薬効群の中での位置づけや特性を比較しながら理解できる。ただ一つ残念なのがその視認性であり、膨大な量の情報をまとめたため、字の小ささやよく頻用される略語が理解を悪くさせている。慣れてこれば良いが、最初は少し読みにくい。カナダの薬剤師試験やCP3で必須になることはないが、幅広く勉強することが求められるMCQを整理する時に役立つだろう。また、私自身はインターンやCP3クラスで求められるCare Planの作成 (患者毎の薬物治療プラン)に役立った。

 

④ 薬ゼミの要点集

日本の薬学部卒業後の知識をブラッシュアップするために使った参考書。いわゆる大手予備校である薬ゼミの参考書。正直いうと、大学時代に使っていた教科書で上手くまとまっているものであれば、何でも良いと思う。最初から英語で書かれた参考書が読みこなせれば良かったが、筆者にそこまでの英語レベルは無かったため、まずは日本語で薬学の総復習から初めた経緯がある。

 

 

カナダの薬剤師になるための参考書1も読む

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