こんにちは。
日本で生活していると、英語の必要性を感じなくなります。しかし一方で油断していると急に外国人旅行者が来るときもあります。
そこで、今回は「日本の薬剤師に最低限必要な英語力」と、それを「最短で身につける方法」について考えていきたいと思います。
「日本の薬剤師に最低限必要な英語力」とは何か。
英語のスキルは下記の4種類のスキルに分けられます。
- 英語で話された内容を理解することができる(Listening)
- 英語で伝えたい内容を口頭で表現できること(Speaking)
- 英語で書かれた文章を読むことができる能力(Reading)
- 英語で伝えたいことを書くことができる能力(Writing)
この4つのスキルのうち、日本の調剤薬局の薬剤師にとって、一番重要なものでかつ、一番早く身につけることができるのはどれでしょうか。
働く場所によって異なってくるとは思いますが、
私は、
①Speaking→②Reading→③Listening→④Writing の順で重要であると考えています。
Speakingが必要になるシチュエーションは、日本語が話せない患者との対応がその一つの例だと思います。
それは、処方箋薬の服薬説明だったり、OTCの説明であるでしょう。
したがって、Speakingというのは、思っている以上に非常に重要な割合を占めるといえます。
★なぜSpeakingは他の3つよりも重要なのか?
- 患者の服薬指導やOTCを勧めるときに①Speakingができないと、適切な情報提供ができないから
- ReadingやWritingのSkillと異なり、その場での対応を求められやすい
- 特に日本の英語教育が不十分だったことも考えられ、4つのSkillの中で一番苦手としている人が多い
他の3つのSkillも、もちろん必要です。しかし、身につける重要性という点では、Speakingが日本人が最初に取り組むべきSkillかと思います。
患者が薬局に来る時は突然であり、その場で、彼らの話す英語を理解し(Listening)、英語で回答(Speaking)しなくてはいけません。逆にSpeakingのSkillはこれまで話す練習をしていないとほとんど話せません。(私もそうでした。) 日本の英語教育も今後変わって行きますが、すでに卒業している薬剤師は何かしらの方法でSpeaking力を身につけた方がいいと思います。
Listeningはセンター試験の英語にも取り入れられていますし、比較的聞けばわかるという人も多いものです。それはListeningが受動的なSkillであり、以前に学んだことがあれば、理解できることが多いですので、Speakingの付随として付いてきます。
Readingの力は海外文献を読みこなすために必要です。特に自分の領域については、最新の論文を常にアップデートするためにも、Reading力は欠かせません。ただ、Reading力は日本人の強みだと思いますし、すでに多くの方が身につけている力だと思います。
Writingの力が必要になる時は、恐らく英語で論文を執筆する時でしょう。臨床で必須になる人はそこまで多くないと思います。
★なぜSpeakingは、早く身につけることできるのか?
- Speakingは、ReadingやListeningと異なり、自分発信のskillであり、自分の知っている単語で説明すればいい
- 反復練習で自分一人でも習得できる
- 薬剤師に必要なSpeaking SkillにFocusするから
- 服薬指導で使う表現を一通り覚えてしまえば、後は応用で全ての薬剤の服薬指導が可能になる
- 内服の薬剤が説明できれば、全体の8割は説明できる
Speakingができないと思っている方は、恐らく英語が全く話せないと思いこんでいる人だと思います。
しかし、Speakingについては、正しい勉強の仕方をしていないことが一番の原因と私は考えています。
次回、私の考える正しいSpeakingの勉強方法についてShareしていこうと思います。