他国の薬剤師について今日は書きます。
タイトルに書いてあるのは大げさでは無く、カナダに来る人たちの多くは『より良い生活』を求めて、やってきます。
国内で戦争や紛争が起こっている、政治が腐敗していて貧しい生活を強いられる、インフラが整っていないなど、自分達の国では幸せになれない理由があるため、わざわざ海外からやってくるのです。
多くの日本人にとって、カナダに来るのは語学留学のためとか、一時的なビジネスとかが多いと思いますが、それは日本や一部のお金持ちの国だけです。
したがって、カナダの薬局では、他国からの薬剤師が非常に多いです。
祖国で待っている家族のために薬剤師になろうとする人など、家族の人生まで背負ってきている人たちが数多くいます。
ですので、自分の勉強のために、はるばるカナダで薬剤師になろうという人はまだまだ少ないのが現状です。
彼らの薬剤師になろうとする意志は非常に強く、一生懸命に勉強します。
また、フィリピン、エジプトやインドでの薬学教育は、母国語ではなく英語で実施されているので、英語力は非常に高い。また、使われる教科書は、イギリスやアメリカなど最新の教科書で学んできているので、日本の教科書を使って日本語で勉強してきている私達とはかなりの能力差を感じます。
私は少なくとも彼らの中では常に劣等感を感じ、ついていくのが必死でした。
価値観はそれぞれですが、少なくとも私はこういった厳しい環境で他国の薬剤師ともに学びあうことができたことは非常に価値のあることだったなと思います。
今後、日本の薬学教育がどうなるかわかりませんが、英語教育の早期導入に伴う英語での授業が近い将来始まるような気がします。