こんにちは。
今回は、これまでに使った参考書をアップしていきたいと思います。
①The Language of Medicine
医療単語の基礎が身につく本。海外に出ようとする医療者全員に強くおすすめできる本である。イラスト付きの図解で非常にわかりやすい。医療単語を片っ端から丸暗記するのは不可能であり、非常に効率が悪い。そこで、この本では、医療単語を、prefix(接頭語)+root(語幹)+suffix(接尾後)に分解して勉強することで、例え全く見たことない単語でも、その単語の意味を予測することができる。例えば、hypogastricであれば、hypo / gastr /ic に分け、hypo(=below 下の), gast(=stomach胃), ic (=pertaining to –の、についての)であることから、「胃の下についての」、と訳すことが可能である。
特に医療の分野だと、この3つの組み合わせでほとんどの単語を網羅することができるため、非常に効率的であると思われる。Evaluation Exam対策としては非常に有用だと考える。ただ問題点としては、全1000ページほどあり、私自身1日5時間程度やっても1か月ほどかかった。英語があまりできなかった私であったが、比較的優しい言葉で書いてあり、非常にわかりやすいと思った。私は、Pharmacy Assistantの講習を受けている時代にこれを徹底的に勉強した。これ1冊やれば、ほとんどの医学、薬学書で使われる英単語は網羅できると考える。
②Minor Ailments
日本に、この本があればいいのにと毎回思わせてくれる本。Minor Ailmentsとは、医師にかからなくても良い程度の「軽症の疾患」のことである。CP3コース、インターンシップ、カナダの薬剤師試験Qualified Examで必須になる。EEではまだ必要ないだろう。この本は、英語が読める方であれば、どの薬剤師にもおすすめしたい。各症状に基いて、アセスメントの方法、薬物療法(主にOTC)やNon-Pharmacologic Therapy、Red flagについて記載してあり、もちろんそれらはエビデンスベースである。カナダの薬剤師がPrimary Careで中心的な役割を果たせるのは、この本がベースになっているからである。この本がカバーするエリアとしては、頭痛や鼻水、咳などのありふれた症状から、網膜炎や結膜炎、便秘や下痢、皮膚疾患まで100以上の症状を網羅している。
③Therapeutics Choice
この本1冊で各疾患についての標準治療を網羅している。カナダの薬剤師全員がスーパージェネラリストであるのは、この本と上のMinor Ailmentsを使って勉強しているからである。慢性疾患から急性期疾患までほとんど全ての疾患の疫学、原因、非薬物療法、薬物療法について記載している。各薬剤の詳細な説明というよりは、各薬剤の治療における位置づけをエビデンスに基づいて記載している。各疾患のガイドラインが1冊にまとめられていると考えるとわかりやすい。
この本が必要になる時は、BC州であればCP3コースを受講する時や、またMCQやOSCEを受講するために必須である。EEを受講する時点ではまだ不要であるが、勉強するという目的であれば、間違いなく為になる本である。
読むのに必要な英語レベルとしては、専門用語が多々使われているため、できる限りこの時点で、医療英単語を勉強していることが望ましい。