今日は、
「海外の薬剤師は日本の薬剤師よりも優れているのか?」
というテーマで書かせて頂きます。
最初に結論をいうと、
「海外の薬剤師の方がみんな良く勉強している」
と言えると思います。
強調したいのは、「みんな」という言葉です。
もちろん、日本の薬剤師の方には、
勤勉な方が非常に多くいるのは、私は知っています。
わたしなんかよりも、薬のことを良く知っているし、
凄い!!という薬剤師に日本で頻繁にお会いします。
しかし残念なことに、
それは、一部の薬剤師なのではないかなと思います。
では、なぜ海外では、
「みんな」が良く勉強しているのか?
この理由に、2つの理由があると私は考えています。
1つは「生涯学習のシステム」です。
オーストラリアやカナダの薬剤師は、
生涯学習することが義務づけられています。
薬剤師の免許は1年ごとの更新制であり、
毎年、1年の間で勉強した内容を、
実際の臨床のプロブレムベースで提出しないと、
免許を更新することができません。
つまり、勉強しない薬剤師は、薬剤師ではないのです。
2つ目に、「免許が更新制」であることです。
カナダで免許を更新するためには、
毎年700-800ドル(日本円で7−8万ほど)がかかります。
かなりの出費ですよね?
もし更新しないのであれば、
薬剤師として働くことができませんし、
仮に5年も10年も更新をしていないと、
3−6か月の大学の実習プラグラムを再度受講しないといけないのです。
しかし、この更新システムのおかげで、
現場から長い間、離れている薬剤師を除くことで、
薬剤師の質を維持することができているのです。
この2つのシステムを聞くと、
かなり厳しい、という意見もあるかと思いますが、
患者目線で考えれば、とても利益があります。
例えば、30年間ブランクのある薬剤師から、
薬の説明を受けたいと思いますか?
思わないですよね。
日本の、
「一度、免許を取ったら、勉強はおしまい!」のシステムは、
実は薬剤師だけでなく、医師や看護師も同じであり、
医療者にとっては、「ラク」という面では良いかもしれません。
しかし、考えてみてください。
あなたが薬剤師であることに誇りを持ち、
一生懸命に勉強し、素晴らしいサービスを提供している。
あなたと出会えた患者はラッキーで、
患者も、薬剤師を尊敬する。
一方で、全く勉強していない薬剤師がいる。
服薬指導もめちゃくちゃだし、患者への対応も満足できるものではない。
患者は、薬剤師って何もできないのね、って思われる。
ここから推測できるのは、
たとえ、あなた一人が頑張っても、
薬剤師の、
国民全体のイメージは、
変わっていかない、
ということです。
薬剤師という専門性を最大限に発揮し、
国民に貢献していくためには、
薬剤師に生涯学習が必要だと、私は思います。
生涯学習の場になるような機会を、
これからも提供していきたいと思いますので、
もしご興味がありましたら、
また参加してくださいね。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました!