薬剤師 x 英語 ! 世界を目指す薬剤師を応援します!

カナダで薬剤師免許を取得するまでの道〜かかった時間や費用の全てをシェアします

2018/12/28
 
この記事を書いている人 - WRITER -
Shimpei
カナダの薬剤師。薬学に関する英語も得意ですが、英語試験IELTSや薬学系留学のサポートもしています。【好きなもの】家族、テニス、ブログ、読書、ハイキング 愛知県名古屋市うまれ、名古屋市そだち。現在はカナダのバンクーバーに滞在。
詳しいプロフィールはこちら

今回の記事をぜひ読んで欲しい方

  • カナダの薬剤師を今後目指したいと思っている人
  • カナダの薬剤師のプロセス真っ只中の人
  • 海外の薬剤師を目指すのにどの程度の時間と費用がかかるかを知りたい人

 

今回は、カナダで薬剤師を目指すために、いったどのくらいの「時間」「費用」がかかるのか、という点にフォーカスしたいと思います。

これを読めば、「カナダで薬剤師を目指すための見通し」を立てることができます。

 

注意: ただ読む前に一つだけ、これだけは知っておいてください。

あくまでこの「時間」と「費用」は個人個人で違っており、全員にあてはまるワケではありません。

人によって状況が違いますから、もっと早く終る人もいれば、逆に時間がかかる人もいます。

私の結果と比較して、一喜一憂するためのモノではありません。

「カナダの薬剤師を目指すこと」は、やってみた人にしかわかりませんし、

正直本当にキツイ事ですが、やりがいのあることではあります。

この記事は、今後カナダの薬剤師を本気で目指す人のために、

「あくまで今後の見通しを立てるお手伝いをする」目的で書きました。

その事を理解した上で、先に進んでいけたら幸いです。

 

では早速、行きましょう。

 

カナダの薬剤師になるためにかかる「時間」と「費用」はいくらか?

 

私の場合ですが、結果として、「4年半」と「750万程度」かかりました。

あくまで私の一つの例ですので、参考程度にしておいてください。

 

では、どのように「4年半」を使ったか、そして「750万円」の内訳について詳しく書いていきます。

カナダの薬剤師になるまでの軌跡 2013

2013年(カナダの薬剤師を目指した時)の私の状況は上の通りです。

この図は、カナダで薬剤師になるために重要であると思った項目ごとに記載してあります。

  1. 英語力
  2. カナダ薬剤師試験の進行度
  3. ビザ (カナダに滞在するための許可証)
  4. 環境
  5. お金

の5つです。なぜ各々の項目が重要かは、別の記事で詳しく書こうとは思いますが、この5つのどれが抜けても『カナダの薬剤師になること』は難しくなるだろうと私は個人的に考えています。

しかし、全てが今、必要ではないので安心してくださいね。

 

1. 英語力

出発直前に受講したTOEICの点数は600点弱。出発前にTOEICを何回も受けてこの点数まで到達しました。TOEIC600点が高い点数かどうかは、英語のできる方なら良くご存知だと思いますが、薬剤師をする上では全く足りていません。私はこの時、薬剤師を目指す前に「ファーマシーアシスタント」を目指そうと考えていました、そして、そのカレッジに入るためにはTOEIC600点前後が必要だろうと言われていたからです。したがって、このTOEIC600点というのは、みなさんが目指す価値のない数字です。英語力については、TOEICで力を図るよりも英語試験IELTSをいきなり勉強した方がいいと思いますので、それは近いうちにまた記事を書こうと思います。

2. カナダ薬剤師試験の進行度

私の場合、2013年にDocument Examinationを申し込みました。Document examination(DE)とは、いわゆる書類審査です。この書類審査を介して、日本での薬学教育がカナダでの薬学教育に同等であると証明するためのものです。この書類審査は、色々な書類が求められ、場合によっては大学のシラバス(英語)が必要になり、非常に時間がかかる可能性があります。薬剤師を目指される方は少しでも早くプロセスを始めても良いと思います。私の場合、2013年にDE試験を無事に合格することができました。

3.ビザ

ビザとは、海外に滞在するための許可証のことです。ビザの種類は、ビジタービザ、学生ビザ、ワークビザなどがあります。日本は世界的に信頼のある国なので、私達は色々な国に海外旅行に行くことができますが、この場合はビジタービザを使っていることになります。カナダにはこのビジタービザを使って、最長6か月間滞在することができます。ビザは各々が滞在する目的によって選べば良いと思いますが、テストを受けるなど6か月以内であれば、ほとんどの場合、ビジタービザで対応可能と思います。私の場合、カレッジのPharmacy Assistantコースを申し込んだので、Study Permit を学校から発行してもらっていました。

4. 環境

カナダに知り合いは一人もいませんでした。また当時は、カナダの薬剤師に関するホームページを立ち上げている方はいなかったので、相談する相手もいませんでした。留学エージェントで無料相談にのってもらっていましたが、薬剤師に関する情報は中々得られませんでした。今、思えば、薬剤師に関する情報を得た上で渡航すればよかったと思いましたが、英語で書かれているホームページを読むほどの英語力がありませんでした。

この1年を通して、日本人がオーガナイズするテニスグループに参加するなど、カナダ生活に詳しい友人ができたことが今後の財産になりました。

5.お金

資金は300万ほどでした。しかもそのうちファーマシーアシスタントコースのために支払った学費が約120万くらいでした。残り180万程度を生活費などに回したことになります。私のビザでも就労することは可能だったと思いますが、1) 学校の課題で多忙だったこと 2) 英語力の低さから日本食レストランでのみ就労可 だったことから働くことは断念しました。

当時の1か月分の生活費の内訳ですが、ざっと

家賃(ホームステイ) 7万5000円 / 交通費(定期券)1万円 / 雑費 1万5000円 (交遊費やコーヒー代など)で、可能な限り貯金すれば月10万円くらいで抑えられると思います。

私の場合、趣味のテニス代や所有していた車の保険代などで、月13万円程度でした。

 

カナダの薬剤師になるまでの軌跡 2014

  1. 英語力

2014年には、カナダのバンクーバーにあるESL(English as Second Language School)に通いました。BC州で薬剤師になるためには、ブリティッシュコロンビア大学にあるCP3コースに通わないといけません。(2015年からCP3コースを卒業することが免許取得のために必須となりました。) そして、このCP3コースへの入学条件が IELTSオーバーオール6.5なのです。IELTSOverall 6.5を独学で取得するのは非常に厳しいため、ESLに通うことにしました。

そして、通った結果、IELTS目標スコア6.5を取得しました。

2. カナダ薬剤師試験の進行度

2014年7月にEvaluation Exam(EE試験)を受験し、運良く1回目で合格することができました。EE試験は、IPG(International Pharmacy Graduates)のための試験であり、生化学や薬理学、薬物動態など基礎となる科目がテスト範囲となっています。私の準備期間は、2014年2月ごろから8月までの約半年ぐらいですが、これは人によって非常にバラツキがあると思います。

3. ビザ (カナダに滞在するための許可証)

この年、カナダではビジタービザで滞在していました。ESL(英語学校)には通いましたが、2か月だけのため学生ビザは不要でした。

4. 環境

2年目に入り、友人の幅が広がりました。何かあった時に相談できる友人や、カナダで薬剤師を目指している方たちと知り合いになりました。カナダで薬剤師になることは非常に大きな挑戦だと思います。英語が第二言語であれば、なおさらだと思います。その時に、「この教科書が試験勉強に役立ったよ〜!」とか「一緒にオスキーの練習をしようよ」という声に非常に助けられました!

5. お金

お金は徐々に底をつき始めました。悩んだ結果、日本で始めて『派遣薬剤師』として勤務しました。『派遣』と聴くと、どうしても『派遣切り』とか悪いイメージが先行してしまって、始めは抵抗がありましたが、短期でまとまったお金を稼ぐためにはベストな方法だと気づきました。時給にして、3000円〜4000円ほどの案件が多くあり、場所によっては住居費や引っ越し費用まで負担してくれる会社もあります。

 

カナダの薬剤師になるまでの軌跡 2015

  1. 英語力

IELTSで6.5に到達すれば、英語に全く問題ないように思われがちですが、実際はそうではありません。この年は自分の英語のできなさを再度認識させられました。たとえ英語試験ができても、実際に必要な英語は全く別と言っても過言ではありません。インターンシップでは、色々な国出身のお客さんが薬局に来られ、彼らの英語が全く理解できません。また、薬局にかかってくる電話に出れば、カナダ人のドクターや看護師の話すスピードたるや、、自分ができないことを散々、痛感させられました。

2. カナダ薬剤師試験の進行度

2015年5月から7月までブリティッシュコロンビア大学でCP3コース(下記リンク参照)、8月から10月までスーパーストアでインターンシップをしました。この6か月間はあまりにも忙しく、何をしたか全く覚えていないくらいでした。授業は朝から夕方まであり、かつ宿題も大量にありました。そんな忙しい中に、MCQJurisprudence Examを受けたので、両方とも落ちてしまいました。落ちるべくして落ちたと考えています。

(CP3コースについては世界中から薬剤師が集まるUBCのCP3コース参照)

 

3. ビザ (カナダに滞在するための許可証)

この期間(CP3コースとインターン)ですが、ブリティッシュコロンビア大学がスタディビザ(Co-opビザ)を出してくれました。カナダの永住権をすでに持っている人は良いですが、持っていない人はこのビザを必ず出してもらう必要があります。そうしないと、インターンシップを実施することができません。

4. お金

このCP3コースとインターンシップの合計で約100万円ほど必要になりますので、早めに準備しておきましょう。

また、MCQで5万、JE試験で2万円ほどかかります。

 

カナダの薬剤師になるまでの軌跡 2016

 

英語

日本にいたので、英語力はむしろ落ちる一方でした。フィリピンの先生が在籍するオンライン英会話で1日30分程度話し、英語力(主にスピーキング力)をなんとかキープしました。

カナダ薬剤師試験の進行度

2016年11月にMCQOSCEを同時に受験し、その結果、両方に合格することができました。これは非常に運が良かったと思います。OSCE試験は、模擬患者や模擬ドクターを相手にした1対1のカウンセリングです。1つのケースが約7分ほどであり、非常に難関だと考えられています。一人で練習するのが難しいため、友人同士やチューターをとって対策します。私自身もGavinという気さくなインド人にチューターをしてもらいました。

ビザ 

カナダに来たのは、試験を受けるだけの数週間のみだったので、問題になりませんでした。

お金/環境

派遣薬剤師として週3-4のパートタイムで働きながら、1日5-8時間程度勉強しました。2015年があまりにも忙しい1年であったため、中々勉強にすぐに移ることができませんでした。少しあきらめようと思った時期もありましたが、なんとか最後までやりきることができました。

 

カナダの薬剤師になるまでの軌跡 2017

図に乗せ忘れましたが、最後のJurisprudence Examを6月に受けました。

現在はその結果待っているところです。

一方で、全てのテストを受け終わったあとに、Full pharmacist Registrationが必要になります。つまり、薬剤師としての登録の一番最後のステップです。実はここで、Work Permitが必要です。つまり、カナダの薬剤師の全ての免許のプロセスを合格しても最後にWork Permitがないと、薬剤師として登録できません。(詳細は、ワークビザがないとカナダで薬剤師になれないという事実 を参照)

カナダの薬剤師になるまでにかかった費用の内訳

最後に、カナダの薬剤師になるために使用した費用をざっと記載しました。

わかりにくくて申し訳ないのですが、合計は743万(約750万)になりました。

この中に含まれているのが、カナダでの生活費(13万/月x26months)、フライト(全6回)、学校(PA:Pharmacist Assistant コース), CP3コースなどです。

あとはそこに受けた試験の種類と回数によって、値段が変わってきますが、これがざっとした概算です。

こうやって見てみると、非常に高い出費ですよね。

 

最後に

今回は、カナダで薬剤師になるまでにかかった「時間」と「費用」についてShareしました。

あくまで私一人のことですので、参考程度に受け取っておいてもらえたら良いと思います。

 

 

Follow me!

この記事を書いている人 - WRITER -
Shimpei
カナダの薬剤師。薬学に関する英語も得意ですが、英語試験IELTSや薬学系留学のサポートもしています。【好きなもの】家族、テニス、ブログ、読書、ハイキング 愛知県名古屋市うまれ、名古屋市そだち。現在はカナダのバンクーバーに滞在。
詳しいプロフィールはこちら

Comment

  1. […] 前回、カナダで私が薬剤師になるために必要な時間と費用についてシェアしました。 […]

  2. […] に、色々な試験の費用や教科書代、そしてフライトの費用がかかってきます。 (詳細は記事:カナダで薬剤師免許を取得するまでの道〜かかった費用と時間の全てをシェアします〜を参照) […]

  3. […] 免許を取得するまでの道はこちらの記事を参照。) […]

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© カナダ薬剤師 Shimpeiのブログ , 2017 All Rights Reserved.