薬剤師キャリア

日本の薬剤師に将来はある?給料は上がる?【結論: かなり厳しいです】

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ペンタ

日本の薬剤師の将来はどうなるのかな?

これから薬剤師の給料は上がるの?

薬剤師の将来や給料について、ゆっくりと考える時間はないと思います。
しかし、薬剤師として生計をたてていく以上、しっかりと向き合わないといけない内容なのも確かです。

したがって、この記事では、「薬剤師の将来性と給料」について、薬剤師歴10年以上の私が解説します。 

記事の信頼性

  • 薬剤師歴10年
  • インデックス投資歴5年
  • NFTや仮想通貨で6桁投資

シンペイ


結論、日本の薬剤師の給料は下がります


生活はどんどん厳しくなります。

そして、実はもうすでに下がっています。。。

実際に、僕が2017年に転職活動をしたとき、パートなら時給2500円、派遣であれば4000円以上の求人が多かったです。

しかし、2022年の今、パートは時給2000円、派遣求人でも3000円のものしか無くなりました。

下記を見てください。

2022年7月時点での関東圏での4000円案件は、「1件のみ」です。

また、大手の転職会社の担当が、

「この1-2年で薬剤師の年収が100万円は下がっている」

と言っていました。

現状として理解してほしいのは、

薬剤師の給料はすでに下がっており、今後まだまだ下がる

ということです。

その理由について、次のチャプターで解説します。

薬剤師の給料が下がる理由について

ヒトコトでいうと、

薬剤師の給料が下がるのは、構造的な理由があるから、です。

構造的な理由とは、「構造に原因があるもの」で、

たとえば、薬剤師の数や国の制度、仕組みなどです。

一度ふえた薬剤師の数や、国の制度がすぐに変わらないのは、みなさんも感覚としてあると思います。

構造的な理由は、ひとりの薬剤師の力で変えるのは非常にきびしいため、今の状態のまま変わらないでしょう。

シンペイ

僕も薬剤師の現状を変えたいとずっと思っているけど、かなり厳しいことに気づいたよ。

下記でくわしく説明します。

理由1: 薬剤師の供給が過剰である

一つ目の理由は、薬剤師の供給が過剰である、です。

これが、給料が下がる理由として、シンプルに大きいですね。

モノやサービスの価格は、需要と供給のバランスで決まります。

薬剤師の給料も同じです。

薬剤師の数が多くなりすぎると、働く条件が悪くなり、仕事を失います。
雇う側からすれば、余っている薬剤師から選びたい放題なわけです。

下記に、薬剤師の需要と供給についての将来予測をのせます。

厚労省の薬剤師需給推計から参照
  • △ 〜▲ 必要な薬剤師の数 (需要)
  • ○〜● 実際の薬剤師の数 (供給)

つまり、

必要な薬剤師の数 < 実際の薬剤師の数

となり、

薬剤師は余る

という結論を、すでに厚労省は出しています。

給与は需要と供給のバランスで決まるため、薬剤師が増えすぎれば、給料は下がります。

最近、ようやく薬学部の定員にメスを入れましたが、やり方が甘いし、もう手遅れ感が否めません。

一度増えた薬剤師をへらすことはできないので、今後かなりキツイです。

効率化の波

二つ目の理由は、効率化の波、です。

薬局業界に効率化の波がおしよせています。

たとえば、

・事務さんでも調剤の一部が可能

・オンライン服薬指導でどこからでも働ける

などがそうですね。

結果として、

・事務さんでも調剤の一部が可能→ 薬剤師の仕事が減る

・オンライン服薬指導でどこからでも働ける→ ライバルの薬剤師が増える

という結果になります。

日本の薬剤師の働き方は、まだまだ非効率です。

薬剤師の数の多さがそれを証明しています。

下の図を見てください。

OECDによる人口あたり薬剤師の数

日本は、OECD加盟国の中で、トップ1−2を争うぐらい薬剤師が多いです。

日本の現状は、多くの薬剤師を使って医療を回しているので、

薬剤師の効率が悪い、

といえます。

実際に、海外では、もっと少ない薬剤師の数で効率よく回しているのです。

シンペイ

カナダの薬局では、1人薬剤師+3-4人のテクニシャン(事務)、が普通でした。

ギリギリの薬剤師人数で回せば、薬剤師の数は減らせます。

社会保障費の増大

3つめの理由は、社会保障費の増大、です。

日本の社会保障費は増えつづけています。

下記が、社会保障費の推移です。

かなり増大しているのがわかりますね。

この社会保障費には、薬局や病院への支払いが含まれており、

薬剤師の給料も、ここから支払われています。

そして、社会保障費がどんどん増えているため、国はすこしでも予算を減らそうとしています。

特に、薬局や薬剤師の予算は削減のターゲットにされており、

  • 薬価の引き下げ
  • 調剤技術料の引き下げ

は、常に行われていますね。。

薬局の経営者は、めちゃくちゃシンドい思いをしてやっています。

今後も、社会保障費の増大がつづくため、薬剤師のための予算は下がるでしょう。

薬局業界の成熟

調剤医療費の推移 (デロイトトーマツ社によるグラフを参照)

最後に、薬局業界の成熟化、です。

上の図を見てもらうとわかるように、

調剤医療費の売上は、7-8兆円で頭打ちになっています。

調剤医療費の総売上とは、すべての薬局の処方せんによる売上を合計したもの、です。

この売上がのびているときは、

  1. 総売上が増える → 2. 薬局の業界全体が成長 → 3. 普通にやるだけで薬局は売上が増える → 4. 薬剤師の給料は増える

という良い流れができています。

実際、15-20年前は、この売上がどんどん増えて、どの薬局もめちゃくちゃ儲かっていました。

しかし、今では調剤医療費の売上は横ばいになり、成長ができなくなりました。

つまり、もう薬局業界は伸びないので、薬剤師の給料も上がりません。

この先に待っていることは、薬局どうしでの患者の奪い合いで、潰れる薬局もどんどん出てくるでしょう。

ペンタ

高齢化は進むのだから、今後は売上は伸びるんじゃないの?

シンペイ

処方せん枚数は増えているけど、1枚の処方せんの単価が安くなっているんだ。

結果として、売上は横ばいになっているよ。

厳しい将来のために薬剤師がすべきことは?

まず簡単にできることは、職場を変えること、です。

同じ会社での給料アップは、かなり時間がかかりますが、

転職なら、今よりも良い条件でかつ給料アップも目指せます。

僕は、ファルマスタッフさんに複数回お世話になったので、オススメしておきます!

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せっかくここまで記事を読んだなら、何か行動をおこしましょう!

それでは、また!

シンペイ

おつかれさまでしたー!

少しでもお役にたてば幸いです♪

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