こんにちは、カナダ薬剤師のShimpeiです。
英語力ゼロから海外留学して、今はカナダ薬剤師として働いています。

薬学生が留学するときって、どうやって考えたらいいかな。
一般向けの留学記事はあるけど、薬学生のための記事があまりないんだよね。

薬学生は、まずは自分の目的にあった留学方法を選ぶといいよ!
はじめての留学は、誰にとっても未知のものですし、非常にハードルが高いです。
特に薬学生は授業や実習に忙しいので、「薬学生には留学が難しい」という話もよく聞きます。
そこで今回は、薬学生が留学を成功させるために知るべきことを徹底解説します。
こんな方に読んで欲しい
● 留学にあこがれがある
● 留学に行くかどうかを迷っている
● 薬学生として将来に役立つ留学方法は何か
この記事の内容を読むと、留学での体験をより充実したものにでき、期待通りの結果を得ることに近づけます。
【カナダ留学を検討中の方にオススメ!】
まず、薬学生が留学について知るべきことを徹底解説する前に、ぜひ知っておくべき留学方法について、説明していきます。
日本にいながら留学体験をしてみたいという方は、ぜひ一度確認してみましょう!
はじめに: 薬学生に留学は可能なのか?
最初に「薬学生に留学はできるのか?」という質問に回答しておきます。
答えは YES です。
薬学生は確かに忙しいです。
授業に実習、テスト、バイトにサークル、やることはいくらでもあります。
しかし、授業の単位やテストなど絶対に抑えるべき点さえ押さえれば、必ず留学する道は開けます。2-3か月は難しくても、1か月だけの短期で留学するなど、自分にあった形での留学プランは必ず見つかります。
留学はできない前提で臨むのではなく、どうしたらできるかという形で一緒に考えていきましょう。
薬学生が留学することのメリット

まずは留学のメリットについてお話します。
最初に言っておくと、留学の効果はすぐに実感できないことが多いです。
留学は2−4週間程度の短期で行く人が多いため、正直英語力はそこまで伸びません。
僕も4週間の留学中、かなり積極的に英語を話すように心がけ、ようやく少し話せるようになった程度でした。
このように留学=ゴールではなく、留学をきっかけとして、英語を勉強する向上心や継続力を爆上げするのが正しい使い方です。留学で自分のできなさを痛感し、そこから一生懸命に勉強するようになります。つまり、留学はスタートです。
留学によって自分の能力が底上げされれば、その後の人生は、軽自動車からフェラーリに乗り換えたようなもので、長期的な目線で多くのメリットを享受できるようになるでしょう。
なので、僕はあらゆる薬学生に対して、人生1回は留学した方がいいと薦めています。
それでは、以下にいくつかのメリットを紹介したいと思います。
就職で有利になる
薬学部で留学を経験している人は少数派なので、他の学生よりも優位に立つことができます。
僕が実際に就活をしたときも、留学経験を履歴書に全面にのせた結果、薬局や病院、製薬会社などの書類選考で一度も落とされませんでした。面接官の方にも「薬学部で留学はすごいね!」と言われることが多かったです。
薬学生には安定志向の学生が多いからこそ、留学で差がつきやすく、その挑戦や向上心を評価されることが多いと思います。
ただし、就活で生かすためには、留学そのものではなく、「留学をしたことで何を得たか」という点を踏まえ、しっかり考えて履歴書記入や面接に臨む必要があります。
留学はあくまで手段であり、目的ではない

これはShimpeiが留学に浮かれていたときに、先輩留学生から言われた言葉だよ。
留学をとおして、何を学ぶかがいかに大事か、と気づいたんだ。
薬学生は留学に行く時間がある
薬学生は勉強に忙しいとはいえ、夏や冬に1か月程度の長期休暇があります。
したがって、薬学生のときは留学に行く大きなチャンスとも言えます。
薬学部を一度卒業してしまうと、仕事をやめられずに留学にいけなくなる方を多く見かけます。
日本の働き方を見ると、1か月の長期休暇を取るのは非常に難しいのが現状で、薬剤師という安定している職場でも、最長1-2週間ほどの休暇が限度だと思います。
留学は少なくとも1か月は行った方が効果的だと僕は思っていて、その理由は、1か月がようやく生活になれてきて、英語の改善の兆しが見られるタイミングだからです。
1か月の休みが取れるのは薬学生だけと考えると、今は大きなチャンスだといえます。
薬学英語の授業が楽になる
留学に行くことで、英語の壁や苦手意識がなくなるので、薬学英語の授業がずっと楽になります。
大学1-3年生にある薬学英語の授業は、母国語である日本語で行われており、英語での授業に比べると楽に感じるでしょう。
仕事の幅が世界じゅうに広がる
英語ができるようになると、将来の仕事の選択肢が増えます。つまり、日本語で記載された日本人向けの就職サイトの枠組みから抜け出すことができます。
ビザの問題もあるので一概には言えませんが、アメリカやカナダのジョブサイト、国際機関が募集している仕事案件を受けることができます。
たとえば「薬学×英語」が生かせる仕事は、国際機関での仕事、製薬会社でのMedical Information Specialist, ファーマコビジランス業務、医療翻訳、研究者などがあります。これらの職種は、英語を生かすことのできる仕事で、かつ、日本にいながら働くことができます。
私自身、留学で培った英語をつかって、国連のWHO (世界保健機構)から仕事をもらうことができました。メールや会議での言語は英語ですし、読む資料はすべて英語なので、英語力は必須です。日本の自宅から完全リモートで仕事をしていました。
また、研究者や製薬会社での仕事であっても、英語を部分的に使用する部署やポジションがあります。海外で発表された論文や商品説明などは英語で書かれているので、部分的に英語を活かす仕事は実は沢山あります。
大学院試験に必須の英語力を強化できる
一部の薬学部や公衆衛生大学院への入学試験では、英語力が問われる割合が増えています。
私自身、東京大学や千葉大学の大学院進学を検討したことがあるのですが、どちらも英語試験の配分が非常に高かったです。筆記試験の5割程度の配分が英語試験であり、大学院の試験においては英語力を重要視していることがわかります。
卒論や研究で英語に困らない
卒業論文や研究室での活動で、英語論文を読むように言われることがあります。
論文や研究をする前に、英語での論文を読むことは必須です。英語論文を読むことで、「今の時点で何が研究されて何がわかっているのか」を知った上で、自分の研究内容を決めていくからです。日本語だけの論文だと、得られる情報が一部であり、最新の研究成果にたどり着けないため、英語を読んだり書いたりすることは研究で必須になります。 将来的に専門薬剤師(がん専門薬剤師、精神科専門薬剤師など)を目指すのなら、論文を書くことは必須です。
人生を変える体験が得られる
「留学は人生を変える」と言っても過言ではないと、僕は思っています。
なぜなら僕自身、何もとりえがない薬学生でしたが、アメリカへの語学留学をきっかけに、カナダ薬剤師や国際機関での仕事をもらえるくらい、唯一無二に成長することができました。
留学直後に英語力が格段に伸びたわけではないですが、向上心を持って最後までやりきることができるようになり、英語を継続して勉強できるようになりました。もし留学がなかったら、まるっきり別人のような人生を送っていたと思います。
薬学生ができる留学4つを理解しよう

留学の種類は主に下記の4つがあります。
- 語学留学: 英語力を伸ばすための留学
- 医療英語留学:薬学や医療など専門科目を学ぶための基礎を身につける留学
- ファーマシーアシスタント留学: 薬学の基礎やその国の制度を身につける留学
- 臨床留学: 海外での薬学や薬剤師の働き方を知るための留学
ここから1つずつ丁寧に説明していきます。
語学留学

語学学校で英語力を伸ばすことに主軸をおいた留学です。
多くの学校では、初日に英語力チェックをした上でクラス分けがされるので、英語初心者でも安心して行くことができます。僕がアメリカへ語学留学した時のTOEICスコアは400点前後でした。
語学留学は、「英語力」を伸ばす留学なので、「はじめて留学に行く人」「英語に自信がない人」にオススメです。また、短期で申し込むことができるので、授業がない夏休みや冬休みを使っての短期留学もできます。
語学留学のイメージ
/ | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 語学 学校 | 語学 学校 | 語学 学校 | 語学 学校 | 語学 学校 | ホームステイ 先の 家族と 買い物 | 自由行動 |
午後 | 留学生と 交流 | 図書館で 自習 | アクティビティ (スケボー) | 図書館で 自習 | レストランで 夕食 | 自由行動 | 自由行動 |
語学留学のイメージを上に書いてみたので、参考にしてくださいね。
語学留学は、語学学校での英語授業 (ESL)が中心になっています。
語学学校での授業は、基本すべて英語でおこなわれ、日本語などの母国語使用をNGとしています。(やっぱり英語を使わないと英語が伸びないですからね..)
授業スタイルは様々ですが、全員参加型の集団レッスンを行う場合が多いと思います。まず最初に先生が基本の表現を教えてくれて、それを使ってみんなで練習します。僕も韓国やサウジアラビアの学生たちと一緒に練習して非常に刺激を受けました。彼らの英語はメチャクチャな発音や文法でしたが、とにかく話そう!練習しよう!という姿勢が凄かったです。
また語学学校は午前と午後の両方おこなっているところも多いので、希望があれば、がっつり勉強することも可能です。
アクティビティは追加料金で可能です。
僕の場合はパッケージに組み込まれていたのですが、参加してよかったなと思いました。
英語は実際に使うことが大事なので、授業で習った表現をアクティビティやホームステイ先でガンガン使ってみました。
アクティビティで印象的だったのは、ドラッグストアに行ってみて薬剤師に質問をしてみたことです。残念ながら僕の英語は通じませんでしたが、このように挑戦する場所としてアクティビティを使うのは有りだなと思いました。
語学留学の費用
語学留学の費用は、行く国やプランによって様々ですが、1か月で30-50万円ほどです。

僕が行ったアメリカ留学は、4週間で50万円ほどだったかな。
午前中は英語授業、午後は観光やアクティビティがメインだったね。
アメリカやカナダのような先進国は比較的同じくらいの料金です。
ただレッスンをパートタイムだけにしたり、滞在先をホームステイにすることでお金を節約することは可能です。
必要な英語力:なし (英語力ゼロでOK)
かかる費用:30万〜
期間:2週間〜
医療英語留学

薬学や医学、看護学などの専門科目を学ぶための基礎づくりのコースです。
医療英語留学で学べる内容は以下の通りです。
- 医療システム
- 主な症状の伝え方 (風邪、生理不順、膀胱炎、虫刺されなど)
- Medical terminologyや生体構造 (からだの臓器、症状、薬など)
- 医療現場でのコミュニケーション・医療通訳の仕方 など
医療英語留学をする上で、主な症状の伝え方、Medical terminologyや生体構造に関する英語、の2つについて説明します。
主な症状の伝え方
また、主な症状の伝え方について知ることは、医療者として働く上で第一歩です。
風邪をひいた外国人の患者さんが、
「I have got a cough and sneezed. My eyes are itching. This could be flu?」
と聞いてきたとしましょう。
この文章は、「咳と鼻水が出る。目もかゆいんだ。これはインフルエンザかな?」という意味ですが、
このときに、cough= 咳、sneezing= くしゃみ、itching= かゆい、flu=インフルエンザ、ということを知っていないと、患者さんの症状を理解できません。
こういった症状の伝え方を知ることで、薬局での外国人対応にも困ることなく、症状を正しく理解できます。
Medical Terminologyや生体構造
Medical Terminologyや生体構造は、特にオススメしたい勉強内容です。
Medical Terminologyは、医療用語と訳され、医療単語を分解してわかりやすく理解しよう、というものです。
1つ例を説明すると、Cardiology (心臓学)という意味ですが、
Cardi (心臓) + ology (学問) という別々の2つの語句から成り立っています。
このように語句の意味をしっかり理解することで、
- Cardiologist (心臓専門医) = Cardi (心臓) +logist (医者)
- Cardiogram( 心電図) = Cardi(心臓)+gram ( 記録)
- Cardiovascular (心血管の) = Cardi(心臓) +vascular (血管の)
のように、連鎖的に医療単語を覚えていけるので、Medical Terminologyを学ぶことで、かなり効率的に英語を学ぶことができます。
生体構造ですが、骨格などの身体のつくりから、免疫系や心血管系、ホルモン、神経系、消化器など基本の構造を理解していく勉強になります。
薬を学ぶ上でも生体構造は必須になるので、医療英語の基礎づくりとして勉強します。
必要な英語力:中級〜中上級
かかる費用:30万〜
期間:3週間〜
ファーマシーアシスタント留学

薬学の基礎やその国の制度を身につける留学です。
ファーマシーアシスタントとは、薬剤師のアシスタント職であり、薬剤師が薬局で働くときのサポートを行います。例えば、処方せん受付や入力、調剤から電話対応や疑義照会、また薬の発注まで行います。日本だと薬剤師が行っているような仕事も海外ではアシスタントが行っているのです。
日本語で薬学を勉強している私たちにとって、このファーマシーアシスタントの授業がレベルとして丁度いいくらいであり、知っている内容を英語で学び直しをすることができます。
ファーマシーアシスタント留学で学べること
以下に、一般的なファーマシーアシスタントコースで学べる科目を載せます。
- Medical Terminology (医療単語)
- Introduction to Pharmacy (はじめての薬学/数学など)
- Principals of Pharmacology (薬理の基本)
- Aseptic techniques (無菌混合/病院薬学)
- Retail Pharmacy (調剤薬局)
- Medicolegal issues (医療制度) など
英語で薬理学や数学を学びなおしたり、Medical Terminologyや病理学を基本から学びます。この基礎からの学びは非常に大事であり、僕もここで培った薬学や病理の基礎があるからこそ、海外キャリアを広げることができました。
医療英語留学と異なる点としては、薬学に特化しているという点です。
薬剤師の業務で薬の濃度を計算をする必要があるのですが、そのために数学に力をいれたり、薬剤師は薬の説明をしないといけないので薬理学を勉強する、といったように、すべての科目が薬学の基礎づくりにつながる授業構成になっています。
現地の学生たちと一緒にクラスを受講するので、英語は高いレベルが求められます。
中上級レベル以上の英語が必須といえるでしょう。
インターンシップが組み込まれている場合もあり、薬局での実務実習を体験することも可能です。

インターンに参加したことで、外国の制度や薬剤師の働き方に触れられたよ。
あとは自分に足りていないものに気づけて、モチベーションが上がったよ!
他国での薬局を経験することで、「日本の薬局との働き方の違い」「薬剤師の権限の違いや使い方」を知ることができます。
デメリットとしては、中長期の留学プランを引いているところが多く、大学を休学して参加する必要があるという点です。
必要な英語力:中上級〜 またはIELTSスコア提出あり
かかる費用:80万〜
期間:7か月〜
臨床留学

海外の薬学部教育や薬剤師の働き方を知るための留学です。
日本と海外では、医療制度が異なるため、薬剤師の働き方や権限が異なります。
この留学をオススメする人は、英語力を伸ばしたい方というよりも、海外の薬学事情を知りたい人向けのプログラムです。
臨床留学で学べること
大学によって提供しているプログラムが異なりますが、下記のような例が多いです。
- 海外の薬局でのテクニシャンや薬剤師の働き方を体験する
- 海外の病院薬剤師の働き方を見る
- 薬学部の授業に一緒に参加する
- 現地の薬学生とディスカッションや交流を深める
- 観光を少しして帰国
参加方法について
大学経由で行く場合が多く、先生が引率するため、英語力は中級程度のみ求められる場合が多いです。僕の卒業した大学では、TOEIC600点を申し込みの基準にしていました。

僕は薬学生のときTOEIC400点だったので、参加できなかったんだ。
すごく悔しい思いをしたのを覚えているよ。

臨床留学を目指すなら、しっかり英語を勉強しようね!
英語力以外にも、面接が行われる場合もあるようです。
特に候補者が多い場合は、面接で最終選考が決まります。
必要な英語力:中級 or TOEIC 600点程度
かかる費用:40-50万
期間:3-4週間
薬学生のオススメの留学方法

1. 目的や得たいことを明確にした留学にする
忙しい薬学生だからこそ、しっかり自分の目的に沿った留学にした方がいいと思います。
例えば、「英語力をあげたい」→語学留学、「海外の薬剤師の働き方を知りたい」→臨床留学、のように、自分が一番達成したい目的を軸に、留学方法を選ぶといいと思います。
とはいえ、目的がはっきりしなくても留学してもいいのではないかと僕は思います。なぜなら僕自身も、「留学ってなんか格好いい!」という感じで参加したからです。
目的がしっかりしていた方が、より充実した留学になるのは間違いないですが、「とりあえず行ってみる!」という行動重視の方法でもいいと思います。
2. 勤勉だからこそしっかり勉強できる環境を整える
僕自身、語学留学を何回か経験してきていますが、薬学生の勉強へのモチベーションは非常に高いと思います。多くの学生は、留学で遊びに流されたり、日本人学生同士で集まったりしがちですが、薬学生は一生懸命勉強する傾向にあります。
勉強できる強みを生かすために、学校の近くに図書館があるか、ホームステイ先で勉強する環境が整っているかは、あらかじめ確認しておいた方がいいと思います。
僕自身の思いとしては、人生で最初で最後になるかもしれない留学なので、留学生活を最大限にエンジョイしながら、そして英語もがむしゃらに学ぶ、そんな姿勢がいいのかなと思います。
3. 夏休みや冬休みを利用した短期留学
薬学生は授業で忙しいため、夏休みや冬休みを利用した短期留学がオススメです。
薬学部は、定期試験が年に2回あり、それ以外は授業や実習などで埋まっているため、長期休暇はテスト期間後の休みだけです。
僕も冬の長期休暇を使って、4週間の語学留学プログラムに参加しました。
1か月を超える長期留学も可能ですが、進級に影響したり、卒業を延期する可能性が出てくるので、あらかじめ大学の事務などで相談しておくのが良いでしょう。
薬学生が留学するときの注意点

授業に実習に忙しい薬学生の注意点について、まとめたいと思います。
学業への影響
薬学生にとって一番大事なことは、無事に薬学部を卒業することです。
留学に行ったことで、薬学部を留年してしまってはいけないので、学校への影響は最小限にしないといけません。
また、夏休みや冬休みに追試や再試の期間が当てられているので、留学期間が試験再試区間に重複しないよう計画するか、あるいは再試がないように努力した方がいいです。
僕も普段は再試ばかりでしたが、留学に行く時だけはしっかり勉強して、再試を最小限にしました!(普段からしっかり勉強しておけよって感じですが)
出費が増える
薬学部の学費に加えて、そこに留学費用の出費が増えます。特に私立の薬学部は年間200万円程度するところも多く、その薬学部の費用の負担に留学費用がのしかかってきます。
家族との相談や奨学金の返済プランを見直すなど、留学費用をどのように捻出するかはしっかり検討する必要があります。
他の学部生に流されない
留学すると他の学部生たちと一緒になることがありますが、薬学部生は周りに流されないようにした方がいいと個人的に思います。
薬学部生は受験戦争を乗り越えてきた人が多いので、英語力が高く、勉強の素質がある人が多いと僕は理解しています。
勤勉な薬学生だからこそ、自分の目的を最後までしっかり貫き、留学を成功させて欲しいと思います。
薬学生が留学前にやっておくべきこと

英語力の向上
当たり前の話をしてしまうのですが、できる限り英語力を伸ばしておいた方がいいです。
出発前の英語力が高いほど、現地で挑戦できることや得られることが多いです。
例えば、リスニング力を高めておけば、現地の薬剤師の説明をより理解できるし、英語での授業についていくこともできます。スピーキング力があれば、自分が聞きたいことを質問できるので、現地の薬局について知ることができます。
このように、英語力が高いほど、留学体験は充実したものになります。
僕がアメリカ留学に行ったとき、目の前でランチをこぼした学生がいました。
そのとき、僕はスピーキングに自信がなく、何も声をかけてあげることができませんでした。もしこの時、少しでもスピーキングができたなら、その人を助けてあげたり、そこからもっと多くの友達ができていたと思います。
家族と話をする
留学に行くことを家族に相談してみることは大事です。
留学に行く目的や場所、かかる費用などをしっかり共有することで、家族からサポートを得られたり、行くことに同意を得たりすることができます。
留学に行く本人よりも、日本にいる家族の方が不安に思っているのはよく聞く話です。特に「海外は治安が悪いのではないか」「言葉が通じない場所で困らないか」など、わからないからこそ、家族は不安に思います。
僕も、はじめての留学前、家族に留学に行きたい理由や場所についてしっかり説明したことを覚えています。それによって、家族の不安を和らげたり、海外渡航時のアドバイスなどをもらえたりすることができました。
研究室の教授や担当の先生に相談してみる
大学の先生の多くは、英語を学び、留学することの大切さを知っているハズです。
みなさんと同じように、英語に苦労しながら、論文を書いたり読んだりしている先生も多いでしょう。
留学という1つの挑戦をするみなさんの背中を押してくれたり、留学のアドバイスをくれたりする先生も多いと思います。特に薬学部の授業や定期試験については先生の方が詳しいと思うので、まずは研究室や担当の先生に相談してみましょう。
Shimpeiがよく聞かれる質問 (FAQ)

留学についてよく聞かれる質問をShimpeiが自分の意見として載せていきます。
順次、更新予定なので楽しみにしていてください。
留学の目的がはっきりしないけど、留学に行ってもいいか?
全く問題なく行ってもいいと思います。
僕自身もアメリカへの憧れだけで留学しました。目的が定まるまで待って行動をせずに終わるより、何も考えずにまずは行動を起こす方がいいと思います。
なぜなら、たとえ目的をしっかり定めても、自分の予想通りにすべてが進む可能性は低いからです。
もちろん、目的を明確にした方が、自分の期待した結果を得られる可能性はあがります。しかし、そこだけで悩んでいても、何も変わらず、あっという間に学生時代は終わってしまいます。
感度の高い学生のときに受ける留学のインパクトは一生続くので、まずは若いうちに行ってみるといいと思います。
僕が留学するか迷っているとき、2人の先輩がアドバイスをくれました。
先輩Aは、「迷っているならとりあえず行ってみろ」とアドバイスをくれました。
先輩Bは、「英語を伸ばすのが目的なら、日本でも勉強できる」とアドバイスをくれました。
どちらの言うことも正しく聞こえたのですが、僕は迷った末、先輩Aの「とりあえず行ってみる」ことにしました。
その結果、僕は「向上心」「自主性」「継続力」という英語力以上に必要なものを得ることができました。
このように、どれだけ目的を定めても物事は予想通りに進むことは少ないし、ある程度のところで「えいっ」と決めて行動に移したほうがずっとメリットが多いということを学びました。
英語が苦手ですが、どのくらい準備すればいいですか。
行く留学によりますが、語学留学であれば英語の準備は必要ありません。
なぜなら、現地に到着した初日に英語レベルチェックがあり、自分の英語力にあわせて丁度いいクラスに入れてくれるからです。

とはいえ、すごく不安になる気持ちはわかるよー。
僕も英語についていけるかメチャクチャ不安だったからね。
だけど僕の留学友達で、ThisとThatの違いがわからないというレベルの人でも留学している人がいたし、本当に英語レベルはピンきりなんだよね。
東大卒の先輩が言っていたのは、
人生のタイミングにおいて必要な項目がすべて完璧に揃うことはない。
必要な5つの項目のうち、3つ集まったらすぐに行動に移した方がいい
ってことで、僕もこの話を聞いて、すぐに留学に挑戦することにしたよ。
自分にとってベストな留学方法がわかりません。どのように選んだらいいか。
答えはありませんが、ご自身の「目的」にあわせて選ぶのが一番良いと思います。つまり、英語力を伸ばしたいなら語学留学、医療に関する英語を学びたいなら医療英語留学といった感じです。
必要な英語力から考えると、
語学留学→ 専門留学 (医療英語留学/ 臨床留学 / ファーマシーアシスタント留学)
という順番が一般的だと思います。
ただし、すでに英語力が高くてTOEIC600点以上ある場合、最初から医療英語留学に申し込んでもいいと思いますので、これはあくまで参考にしてくださいね。
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以上です。
いざ「留学に挑戦したい!」と思っても、心配事や不安は解消されないと思います。
そんなときは一度、相談してみるのはいかがでしょうか。
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